IoTを導入したことによる職場の変化

将来日本は超高齢化社会になると言われています。そういった状況に対応するため厚生労働省は介護職の労働環境改善を推進しています。その方針の1つとして介護にIoTを導入するというものがあります。介護の現場にIoT技術を導入することで見込めるメリットはたくさんあります。例えば見守りに関して考えた場合、IoT導入前はスタッフが少ない夜勤の時間帯でも要介護者の様子を見る守るために各部屋を巡回したり、徘徊を監視したり、呼び出しのコールに対応していましたが、IoTを導入しセンサーの入ったマットを活用することで要介護者がマットから降りた時にセンサーが反応し、適切な時に必要な要介護者へスタッフが見回りをするという対応ができるようになりました。

他にも排泄支援機能をもつIoT機器を要介護者が身に着けることで、スタッフが要介護者の排尿のタイミングをつかめるようになりました。センサーが要介護者の膀胱が大きくなったことをスタッフに通知してくれるのです。スタッフは要介護者にとって適切なタイミングで排尿を促せるため、排泄の自立が進みやすくなりました。IoT導入前は排泄のタイミングがわかりづらいため長時間おむつをすることになり、それによる肌荒れなど別のトラブルも引き起こしていました。

こういったセンサーでの反応はすべてデータとして自動的に記録されるため書類作成業務の軽減に貢献するだけでなく、要介護者のQOLを高めるための資料としても活用されています。このように、介護でIoTを活用することでITに慣れ親しんでいる若者の介護職定着も期待されています。